忘備録

考えたことを書いて忘れる用の何か。

[]沙耶の唄

どちらかというと怪奇小説という面が大きかったか、

出だしの主人公視点から見えるグロ描写を中盤以降から明かすようにしていれば挿絵なしの本にしてもいけたと思う。

沙耶が少女じゃなくってもいいような気もしたが、展開として未知の生物が人間に対しての興味と無垢性を持ってた上で人の設計図を手に入れなきゃいけないという目的があるからからそうせざるをえなかったのかもしれないか。



主人公が沙耶に出会ったから現実の世界との境界を踏み越えずに保てていたということは作品内の描写でも書かれていたけど、結果的には人を殺めてしまうしどちらも狂気に侵されているのでそこまでの束の間をどう捉えるべきかは難しい。



ラストの描写に関しては文章よりも絵から読み取れる部分が大きい気もするので、どう受け取ったらいいか割と戸惑ったりもしたが、世界ごと破滅するぐらいどうにかなってしまったのだろうか?怪奇小説というと最後の描写が主人公視点な故にその場以外の世界がどうなったかというのは理解しにくい所があるけどここではどうなったかも結構認識できてはいたのは面白かった。