忘備録

考えたことを書いて忘れる用の何か。

「境界の彼方 12話」をストーリー的にキャラと人間関係だけ見た結果の感想

とりあえず考えてみると
妖夢であり最大の問題であった「境界の彼方」は主人公である秋人の「悪いと思う心」みたいなもので、要するに自分が葛藤したり、心を病んでしまうと(作品の主人公という意味では一人の人間の)世界が滅びる。
よって一見助けるために戻ってきた様な母親は、いわゆるトリックスターであって見守るしか無いと、母親のスタンスとしては自分の悩みは自分自身で解決するしか方法はないと知ってるから。もちろん一人だけじゃ解決できないから、栗山未来の助けを借りて自分の悩みを解決した。とかそういう悩みのメタファーを具現化して倒して? いくみたいな話

「境界の彼方」の世界の中で出てきたでかい腕とか自分自身と殴りあってるのは自己問答で、この世界にいてもいいかという問いかけと出した結論になってる。栗山未来も似た状態で悩んでたし、主人公に好意を寄せていたから同じ境界の彼方に行くことが出来た。そこで協力することで神原秋人は回答を出せた。
 ただ、最後の未来の消滅と復活は泣かせ的なご都合だろうなとは思う。ハッピーエンドは好きだからいいとは思うが。もしも、境界の彼方の一部分である妖夢石から秋人があちらの世界に行けたことと同様に、栗山未来の力を制御していた指輪をきっかけに戻ってこれたという対比関係になっているのかもしれないが、ちょっと2転3転し過ぎに見える気はする。
 最終的にはボーイミーツガールで栗山未来に出会ったからこの世界を生きていく決心がついた、という話で現実世界に戻ってくると。だから境界の彼方が自分の中に戻ったのが最初と変わってないとかは問題にならない、つまり悩みって意味での境界の彼方は無いくらい小さくなってるから解決したんだという解釈。
 で、基本線でこのストーリー的に珍しいのは栗山未来が独断専行で進んじゃう所で、ある意味他にないタイプの作品だと思う。物語の最初に一刺しするのとか、主人公の内面(と自分が勝手に解釈してる境界の彼方)に勝手に入ってきたりする事が多い。
だから恋愛として解釈すると、栗山未来の押しの強さにやられてOKを出した話ってことでもいいんじゃないだろうか。途中傀儡の秋人にムリヤリ頭を撫でさせたりしてたのを受け入れて普通になでてたりした辺りからもそんな雰囲気は受け取れた。
 同時進行で半妖として描かれていた弥勒側の方も、実質的には境界の彼方っぽい閉じた空間を作って半妖の2人でコンタクトとってたけど、拒否されて現実で爆死した(?)のを考えると妖夢が自分の中にある「悩み」というか両思いになりかけの存在がああいう空間を出せることができるけど、そこで争ったりミスったら死ぬって意味では失敗例みたいな感じに先に示してたのかも。それ以外に異界士教会側のシーンに意味は無い気がする。

という事で、押しの強い女性が好意を隠して刺しに来て、内面にズカズカと入り込んできて文句言ってきても、しっかり気付いて受け入れてあげようという話だった。

ような気がする。