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忘備録

考えたことを書いて忘れる用の何か。

映画「楽園追放」感想(ネタバレ)

映画

導入からサイバーな電脳空間をハックする謎の組織とそれを追う保安官アンジェラとそれをサポートするディンゴの構造で進む。
基本的にアンジェラの組織は地上から離れ、いわゆるコロニー上に一つの国家を設け、データとしての知識を持つ。電脳空間を生きるため肉体からも開放された状態にあって、必要となれば体を培養して育成してそこに感情をデータとして入れ込んで活動する。
アンジェラはディーバにハッキングを行ったフロンティアセッターなる組織を追って地上に向かい、そこで地上人であるディンゴの支援を受けながら組織の実態を暴いていく。
その正体であるフロンティアセッターは、独自に人工知能として自我を持ったロボットで、目的は地球から直ぐそばの宇宙空間上に建造している宇宙船で他の星に向かうこと、ディーバそのものに対しては敵意はなく素直にハッキングをしないとアンジェラと約束をする。
アンジェラはディーバの上層部にその事実を伝達する前に、報告の段階で反組織的行動を起こして、アーカイブとして凍結されるが、フロンティアセッターとディンゴの手助けもあってディーバから反逆、離脱する。
その後ロケットの地球上に置かれた要の部品であるブースターエンジン部分を発射するのを援護し、フロンティアセッターの誘いを断って地上での生活を選んでいく。

少し駆け足だったのがアンジェラが熱を出してから治るまでと、ディンゴとの仲が良くなるまで信頼関係が出来るまでのスピードが速めだったことだろうか。ここで週間アニメだったら何話分か割いてるんだと思う。
ディンゴは後半の終わり際に普通の肉体でなく、強化なのかアンジェラと同じような別なマテリアルボディ的なものであるのかはわからないけどそういう部分を持っているとすると、比較的ディーバに誘われる以前から情報体を生み出していくのに中核的な役割をしてそうではあった。
ラストシーンであるフロンティアセッターとの別れの場面では無理に感傷的な作りをせずに割とさっぱりしていて清々しかったのが印象的。
あれだけ出世欲のあったアンジェラが割りと空気読まずにトップに反逆してまっすぐ逆らうのは話の都合上としては割りと納得するけど、そこまでのキャラっぽさからはかけ離れたような気がしなくもない。
なんだか全体的に地球上の生活が一気に描かれすぎたと、ロック話に盛り上がっていたディンゴとフロンティアセッターの間には全くといっていいほど溶け込んでなかった用に見えたので、あそこまで感化されたセリフを言うとはという感じではあった。
戦闘シーンもかなり迫力ある、電脳空間と地上のメカ戦はさすが。
管理社会とその矛盾に気づく主人公というストーリーをメモリとか電脳空間という場所をメインに置いて進めたのはアニメ的にもビジュアルが現代風にしやすかったのかもしれない。
ストーリー自体はそういう協力者への同調と巨大な組織への反逆、離脱といった部分を綺麗になぞっていて大枠はとてもすんなりと納得できた気がする。
その全体の進行の為にディンゴと仲良くなるまでの期間とかアンジェラが地上の生活に慣れるまでの間みたいなのがもう少しあると説得力があった気もするけど、尺とか戦闘に割いている映像量が多いほうが好みなのでこっちのほうがいいかも。
フル3Dとしてのモーションはもちろん違和感が少ないし相当いいところまでいってるけど、もし要所に手描きで微細な表情の変化があるシーンがいくつかあるとしたら、それはもっといい気がする。
ミサイルの軌道だったり弾道がうごめく流れみたいな映像も迫力という面では大いにあった。