アイドルマスターシンデレラガールズ 19話 感想
個人的に李衣菜の持ち味だと思っている「興味をもつ方向」に対する姿勢やスタンスが全面に出てたいい回だった気がする。
それ以上は特に言うこともないが、あるとすればアスタリスクのスレ違いを昇華させる時の夏樹とのからみだろうか。
夏樹と李衣菜でお互いのスタンスを即理解出来るのに違和感ないかと問われると、もしかしたら初見の場合なら感じるのかもしれないが、自分としてはこのパートナー関係でやってる方がはるかにゲーム上で過去からのイメージがある分だけ再現している事を実感できたし、こうなる関係性であることも納得しやすかった。
興味があるものに向かって進んでいく姿勢というのを「ロック」という単語に置き換えてやっていく李衣菜は、普通の音楽的な言葉の定義や、もしかしたら近いかもしれない社会的なメッセージ的な意味の「ロック」の部分からもズレがあるけれども、それでも良いという人間的な何かがある。
キャラクターとしての魅力はそこであって、それはアスタリスクの結果的に出来た協調性とは矛盾していく。
もし自分の興味を見つけて、それを興味のままに求めて尚且つ進んでいける環境があるならば現状を問わずそちらに向かおうとするのが李衣菜の魅力だと思う。
そこで夏樹が導く役割と同時に、アスタリスクへ引き戻す位置に置いた。
それは常務の姿勢に反発するという外部の理由が出来たとこであるのだけれども、それも含めて場を整えたストーリーの構造みたいなものは嫌いではない。
瞬間的な感情の高まりで移動する心を表現してる絵作りだったり、みくと対立する時の答えが分からないような震えている声はとてもあっていた気がする、ただぎこちない天気から始まる会話は露骨過ぎたかなぁと思うが、アニメだとこういうのでもありか。
常務は実質的な会社経営という位置よりもプロデューサーな立場へとなってく、目をつけたのが今回は木村夏樹で次のターゲットはおそらく渋谷凛 神谷奈緒 北条加蓮のTP。
段々とモーションをかける相手がCPに近くなっていくのは見ていて若干面白いが、そこがお笑いになってしまうか物語の重い展開になるのかはこの後の20話以降次第か。
まあシチュエーションとしても、偶然の出会い、意気投合、ツーリング、海で語る、一度限りの解散ライブとある種コテコテであったが、それも含めて李衣菜と夏樹のいい回だったと思う。
そういう意味で11話の不満な点は綺麗に解けたかなと、後はもう少し全体を見なおしてみたい。
プロデューサーが規定をしないでアイドルのやりたいようにやらせる路線と常務のきっちり指示で固める路線、どちらも一理あるとは思うがこの物語の中ではどんどんCP側になっていくのかどうか。
追記
常務のポジションがガラスの靴に合う人物を探すポジションに当てはめると、自分から探しても適合する人物がいない、拡大したCP側からも相手にされない、そんなキャラが最後に残り、合わせてみたらドンピシャだったというシンデレラの話に当てはめることが出来るという物語になるのかもしれないという感想を見た時に腑に落ちる。