君の名は 感想
こういった作品だとまず最初に出た感想だと、本編の内容が一番出てきやすいイメージだったが、今回に関しては設定と言うかストーリーラインについてが思い浮かぶ。
非常に端的に言ってしまうとハルヒの消失である、もちろんこれに限らず設定上に過去に戻ったり、歴史改変やお互いの関係性を過去から時空移動する事によってどうこうするという話は自分の中でヒットしてきた作品内で非常によく見る部分であるし、最初に見たときにそこにこそ感銘を受けていい作品だという面に行き着いたこともあったと思う。
もちろんハルヒの消失と君の名はとは主題もおそらく違うであろうし、終盤にある時間の変化や周囲の人間関係の飛躍も少なくとも無い。
長門に関してはまた別の話ではあるが。
君の名はの中には両思いなれどもすれ違いという部分を徹底して描写している。
後半~ラストに関してはそこがまたお互いに巡り合うという所が最大の関心ポイントでもある。
過去に戻って(あるいは未来に行って)いたりするときに時系列確認をするかどうかというのはまあ描写されていなかったけど、ある種見逃されるべきポイントであって、自分がそういう部分を指摘するような人になってしまうのは無粋ではあるのかもしれない。
これが体の入れ替わりだけからの時系列違いという面が同時にたどり着くということは完全初見だと過去のそういった作品を見ている人とそうでない人では結構意見が別れるかもしれない。
そういうのはなんとなくいちゃもんを付ける人がやっていたと勝手に思っていたけど、いざ自分が過去作品の引き出しをこの映画を見た後に感想として思いついたのがそこだったし、書き残してみたいと思ったのでそうしてみる。
あの木の場所が時間も生死も超えた場所だから巡り合うことが出来たという部分だったり、そこにたどり着くためにドラマチックに町が崩壊する彗星の破片直撃という設定だったりそれを奇跡的に避難させるという流れが成功する流れ、そこから未来にふっと展開する、お互いの名前がどうしても思い出せない。
こういう部分は現代2016年の日本国内設定でやったのは個人的にはかなり新鮮というか、映像美の部分も彗星から紐に結びつく幻想的な空間描写はこの映画の特筆に値する部分だった。
ただなんとなく、もしくは計算された結果の3年前の出来事、その現場にいた過去の人物とやり取りして現代の歴史改変をする、その結果は上手くいくが記憶が失われる、最後には出会いで締めると言った展開がどことなくそんな感想を抱く結果となった。
もちろん映画としての完成度自体が高いし、一本のストーリーだけで見るなら綺麗にまとまってる。
だからこそそういう部分の共通点が気になったのかもしれない。
そんな流れで途中から、正確には山頂付近で名前を書く瞬間に消えた後のキャラ絵がキョンにも見えてくるし、学校では窓際の席であったり、なにか日常にある世界の中であの人のことを求めるような言動をしてるのとかは、非常に楽しめたし、あの世界崩壊の危機から救い出すというまあ普通に見ているとヤバイ設定であったりそこを解決する発電所爆破からの扇動っぽい行動もなんとか自分の中で耐えうる視線が出来ていた。
そういうわけで自分としては久しくぶりにこの感想を書こうと思う程度にはヒットした作品だった。